2009年12月07日
福知山線脱線、事故調の議事録は「一文」
JR福知山線脱線事故の最終報告書案漏えい問題に絡み、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(現・運輸安全委員会)が実施した計31回の審議の議事録に「事故の調査報告について審議を行った」など一文程度の記録しか残っていないことが分かった。
具体的な審議内容に触れる記述は一切なく、漏えい問題の検証は、非公式に保管されていた録音テープを聞き直す形で行われた。これらのテープは情報公開の対象となっておらず、運輸安全委員会事務局は「透明性担保の面で問題があった」として、見直しを進める方針。
読売新聞が情報開示請求し、明らかになった。
JR福知山線の脱線事故に関する審議が行われたのは、事故直後の2005年4月から最終報告書を議決した07年6月までの約2年間。計31回の審議のほとんどの回に計10人の委員全員が出席し、平均で約4時間半、最も長い時には8時間半にわたって議論していた。
ところが、このうち大半は、開催日時や出席者名のほかは、「福知山線列車脱線事故の調査報告について、審議を行った」「委員会規程類の一部改正について審議が行われた」などという短い記述で済まされ、最も長い05年9月の議事録でも「経過報告及び建議について審議を行った。審議の結果、議決となった」と記載されていただけだった。
今年9月には漏えい問題が発覚したが、議事録では委員の発言内容などが確認できなかった。審議内容を録音したテープを聞き直した結果、JR西日本側から「ATS(自動列車停止装置)があれば事故が防げた」などとする最終報告書案の文言について削除を依頼された当時の委員の1人が審議中、JR側に有利な発言をしていたことが分かった。
運輸安全委員会によると、「航空事故調査委員会」が発足した1974年以降、同じような議事録しか残していなかったとみられ、これらの事故の遺族らから情報開示請求があった時も、内容のない議事録しか開示していなかったという。事務局では「議事録は主に開催日時や出席者を記録する目的で、外に向けて作るという意識はなかった」と説明している。
各省庁の審議会などの議事録は、速記録のような詳細なものや、要点や議論の流れを記述したものなど様々で、どんな記述を盛り込むのか基準も含め各組織の判断に委ねられているが、外局として同委員会を抱える国土交通省でも「常識的に、これでは議事録とは言えない」(同省幹部)と批判している。
運輸安全委員会は「個人情報や企業情報が含まれることがあるとはいえ、審議の透明性が保たれていない点は問題」として、議事録の内容を充実させるほか、調査官の「備忘録」という位置づけだった録音テープについても情報公開の対象となり得る行政文書として保管するよう見直しを検討している。
◆JR福知山線脱線事故の最終報告書案漏えい問題◆
乗客106人が死亡した同事故の調査にあたった国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(現・運輸安全委員会)の元委員が、国鉄時代の後輩だったJR西日本の山崎正夫前社長に最終報告書案を漏えいし、文言の一部削除を求められていた問題。その後、JR西が国鉄時代の人脈を使い、組織ぐるみで計4人の委員に接触していたことが判明した。
具体的な審議内容に触れる記述は一切なく、漏えい問題の検証は、非公式に保管されていた録音テープを聞き直す形で行われた。これらのテープは情報公開の対象となっておらず、運輸安全委員会事務局は「透明性担保の面で問題があった」として、見直しを進める方針。
読売新聞が情報開示請求し、明らかになった。
JR福知山線の脱線事故に関する審議が行われたのは、事故直後の2005年4月から最終報告書を議決した07年6月までの約2年間。計31回の審議のほとんどの回に計10人の委員全員が出席し、平均で約4時間半、最も長い時には8時間半にわたって議論していた。
ところが、このうち大半は、開催日時や出席者名のほかは、「福知山線列車脱線事故の調査報告について、審議を行った」「委員会規程類の一部改正について審議が行われた」などという短い記述で済まされ、最も長い05年9月の議事録でも「経過報告及び建議について審議を行った。審議の結果、議決となった」と記載されていただけだった。
今年9月には漏えい問題が発覚したが、議事録では委員の発言内容などが確認できなかった。審議内容を録音したテープを聞き直した結果、JR西日本側から「ATS(自動列車停止装置)があれば事故が防げた」などとする最終報告書案の文言について削除を依頼された当時の委員の1人が審議中、JR側に有利な発言をしていたことが分かった。
運輸安全委員会によると、「航空事故調査委員会」が発足した1974年以降、同じような議事録しか残していなかったとみられ、これらの事故の遺族らから情報開示請求があった時も、内容のない議事録しか開示していなかったという。事務局では「議事録は主に開催日時や出席者を記録する目的で、外に向けて作るという意識はなかった」と説明している。
各省庁の審議会などの議事録は、速記録のような詳細なものや、要点や議論の流れを記述したものなど様々で、どんな記述を盛り込むのか基準も含め各組織の判断に委ねられているが、外局として同委員会を抱える国土交通省でも「常識的に、これでは議事録とは言えない」(同省幹部)と批判している。
運輸安全委員会は「個人情報や企業情報が含まれることがあるとはいえ、審議の透明性が保たれていない点は問題」として、議事録の内容を充実させるほか、調査官の「備忘録」という位置づけだった録音テープについても情報公開の対象となり得る行政文書として保管するよう見直しを検討している。
◆JR福知山線脱線事故の最終報告書案漏えい問題◆
乗客106人が死亡した同事故の調査にあたった国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(現・運輸安全委員会)の元委員が、国鉄時代の後輩だったJR西日本の山崎正夫前社長に最終報告書案を漏えいし、文言の一部削除を求められていた問題。その後、JR西が国鉄時代の人脈を使い、組織ぐるみで計4人の委員に接触していたことが判明した。
Posted by tensio40 at 10:33│Comments(0)│TrackBack(0)
この記事へのトラックバックURL
http://tensio40.ko-co.jp/t69544

