2009年12月18日

<島根大学生遺棄>捜査にプロファイリング 専門家派遣

 広島県北広島町の山中で島根県立大1年、平岡都さん(19)=同県浜田市=の遺体が見つかった事件で、島根・広島両県警の合同捜査本部が科学的な分析で犯人を推定・浮上させる「プロファイリング」を導入したことが、捜査関係者への取材で分かった。犯行態様などをもとに、警察庁科学警察研究所の協力で分析を本格化させている。遺体発見から1カ月以上が過ぎても有力な手がかりがない状況で、捜査本部は分析結果により容疑者割り出しを促進したい考えだ。

 捜査関係者によると、捜査本部の依頼を受けた警察庁がプロファイリングの専門家を現地に派遣し、遺体発見現場などを訪れたうえで分析に協力しているという。

 同事件では、遺体を繰り返し損壊したり分散して遺棄するなどの犯行態様が注目されている。担当者は、このほか遺体発見現場の状況や平岡さんが連れ去られた可能性の高い帰宅路の状況、両地点の距離、平岡さんに関する情報などの分析を、統計や犯罪心理学を利用して進めているという。こうしたプロファイリングは08年に起きた京都府舞鶴市の女子高生殺人事件の捜査でも採用された。

 平岡さんは10月26日から行方不明となり、11月6日以降、山中で遺体各部が発見され、同30日には自宅女子寮近くで平岡さんのものとみられる靴が見つかった。

 捜査本部は当初、平岡さんの交友関係を中心に捜査を進めたが、容疑者は浮上せず、有力な目撃情報や物証も得られていない。このため、現在、平岡さんと同じ大学の全学生から参考情報はないか聞き取りを行ったり、遺棄現場付近を通過した車両の所有者らのアリバイを確認するなど、捜査範囲を拡大している。こうした捜査で得られる情報とプロファイリングによる犯人像の推定を総合し、容疑者割り出しを急ぐ。

 ◇ことば プロファイリング

 事件現場の状況や手口、被害者の情報などを統計データや犯罪心理学などを用いて分析・評価し、犯人の年齢層や生活様式、職業、前歴、居住地などを推定したり、次回の犯行を予測する手法。米連邦捜査局(FBI)は1970年代に、日本の警察庁科学警察研究所は94年に、研究に着手。最近は都道府県警の科学捜査研究所も取り組む。警察庁によると、04年に都道府県警が実施した件数は48件で、08年には170件に増えた。


この記事へのトラックバックURL

http://tensio40.ko-co.jp/t70664
上の画像に書かれている文字を入力して下さい